DT 350ハブのベアリング交換作業をご依頼いただきました。
DT SWISS製のハブは
フロント2個
リヤ2個
フリーボディ2個の合計6個必要です。
DT350(今回はALPINIST CL)については、全て6902サイズを使用します。
今回、350の標準的なスチールベアリングから、セラミックベアリングへのアップデートということでオススメさせていただいたのがこちら

カーボンドライジャパン、ブルーベアリングです。
DT SWISS製 SINCセラミックベアリングの半分以下の費用でありながら、低粘度オイルによりって、このオイルってのがいいじゃないですか。
セラミックベアリング効果無いという意見も聞きますが、私の意見ではそもそものハブシェルの精度が良く無いとセラミックに変えても効果が薄いと思っています。実際、過去にいくつも作業してきて、どうやっても「うーん」なメーカーもありました。

フリーボディの分解をおこないました。
作業手順としてベアリングを叩き出すというのを目にしますが、当店ではベアリングを叩き出す、叩き入れるということはしません。国産ツールによって丁寧に引き抜くことでフリーボディ本体やベアリングを保護し、曲がったりしないように配慮しています。

交換完了しました。


フロント部分のベアリングを引き抜き、清掃をおこないます。


これが国産メーカーが作った圧入ツールです。
海外メーカーの工具も持ってますが、精度を要求されるツールは信頼のおける国産に限りますね。
削り出しの精度が素晴らしいのは、GOKISOなどに代表されるように国内メーカーが抜きん出ています。
今回ご依頼いただいたお客さまにも、実際に工具と工程を見てもらい安心いただいたところです。
先ほどのハブシェルの精度が良く無いと〜の話には、シェルだけでなく作業自体の精度が良く無いといけません。ベアリングが真っ直ぐ圧入されていなかったりシェル側に無理がかかってしまったり。回転性能や耐久性を損なう結果になってしまいます。これではセラミックベアリングだったとしても意味が無いのです。


フロントハブ完了



続いてリヤハブの分解と清掃です。
スターラチェットも新たにグリスを塗布します。

リヤ側作業。同じく国産ツールですが、別のメーカーの製品です。
ハブツールは1つあれば全て賄えるわけではなく、ハブとの相性によっていくつか使い分けします。
これまでたくさん買いましたねえ



リヤ側完了。

折角ですのでカセットスプロケットを清掃してお戻ししました。

完成!
遠く福島よりご依頼ありがとうございました!
ひとつひとつ丁寧な作業を心がけております。

